Dressing for Spring & Summer

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"White Jacket and Fresco Trousers"










1930年代当時は、海外へのバカンスに出掛ける手段として豪華客船を利用することが隆盛した時代であった。豪華客船の旅は目的地への移動手段だけでなく、その船上に滞在する移動期間自体も大きなバカンスそのものであった。豪華な船内や客室、プールや遊戯施設、素晴らしい料理、酒、音楽、ディナーパーティ。オーシャンライナーは、まさに当時の上質な道楽を愛する人々が集う社交場でもあった。画像は、そんな当時の風景が写された広告の写真である。今回の装いはそんな往時の旅行スタイルの中で、特に日中デッキを散歩するようなシチュエーションの装いをイメージしてみた。ジャケットは、Draper's Benchが1999年の春夏に展開していた一枚。ヨットの帆に使用されるような、ざらついた表面のコットンリネンの素材を利用した一着で、コロニアルな雰囲気に溢れた一着。ポケットはパッチポケットでカジュアルな仕上げであるが、全体のシルエットはタイトめで美しいシルエットをしている。昼間のちょっとしたパーティーに重宝する一着である。トラウザーズは夏の素材としては定番のフレスコ素材のタバコブラウンのもの。頭にはエクアドル産のパナマハット。



ブルーのイタリアンカラーの開襟シャツは上質なシーアイランド・コットンを
使用したDraper's Benchのもの。首元にはブラウン地に白のポルカドットのアスコット。
カジュアルでありながらもエレガントな雰囲気の、初夏のリゾート・スタイル






足元にはDraper's BenchがCrockett & Jonesに別注したコンビネーション・フルブローグ。ブラウンとモスグリーンの中間のような表革にアンティーク調のオフホワイトのヌバックとのマッチングは、当時隆盛したアールデコの、クラシックかつモダンな雰囲気を連想させる。






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