Dressing for Autumn & Winter

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"Basque Beret, Cashmere Jacket, Ascot Scarf"








バスク・ベレーというのはとてもイメージの強いアイテムで、そのアイテムだけである特定の人々を連想させる。芸術家、軍人、そして街角を散歩する初老の紳士。今回の装いは、そんなバスク・ベレーをキーアイテムに、往年のパリに滞在した芸術家の装いといった風情で装ってみた。



ブラウンの色味が素敵なジャケットはDraper's Benchで展開していたもの。 カシミヤ混ウールを使用した、柔らかく暖かい一品。フロントはシングル二ツ釦、襟はピークドラペル、ポケットはパッチポケットで、カーディガン感覚で気軽に羽織ることのできる一枚。



同系色のライトブラウンのタートルネック・スェーターの
首元にはヴィンテージのアスコット・スカーフ、
そして頭にウールのバスク・ベレー。




バスク・ベレーは、フランスのNIEBLAというメーカーのもの。かつてのDraper’s Benchで展開していた一品。裏側にはベレーを被ったいかにもフランスの紳士といったイラストがあしらわれた、洒落たラベル。元々このバスク・ベレーという帽子は民族衣装的なアイテムだったようで、フランスとスペインの間にそびえるピレネー山脈一帯のバスク地方(フランス語でBasque、スペイン語で Vasco(国境をもたない山の民、の意))が発祥の地。こうした地理的歴史的な経緯もあってか、このアイテムを欧州の紳士達はそれは見事なまでにさりげなく被りこなす。



首元にあわせたアスコット・スカーフは、ヴィンテージのもの。アスコット、スカーフ、マフラーといったネックまわりのアイテムは、色柄ともにヴィンテージに素敵なものが多く、コンディションの良いものに出会えれば「買い」のアイテムである。ヴィンテージクロージングを扱うショップなどでこまめに探せばまだまだ良いものに出会えることがある。メーカーとしては"TOOTAL"が有名である。今回あわせたものはTOOTALのものではないが、ボルドーの地色に馬と馬具の絵柄が総柄であしらわれた、なんとも英国趣味的な一品で、これもDraper's Benchがたまにヴインテージ品を入れた際に入ってきた一点ものであった。


足元にはロイドフットウエアのスエードのフルブローグをもってきた。




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