(13th May 2007) |
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SAVOY dressmaker にオーダーしたシャツが仕上がってきた。今回オーダーしたシャツは、デタッチャブルカラー・シャツとロングポイントカラー・シャツになる。 |
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現代ではクラシカルでドレッシーなアイテムであるデタッチャブル・カラー・シャツだが、そのおこりはある女性の意外な発想からであった。1820年、アメリカはニューヨークの鍛冶職人の夫人であったハンナ・モンタギューという女性が、夫のために毎日奇麗なシャツを用意する苦労を減らすためにシャツの襟を切り取って洗濯した、というのがこのシャツの由来だという。「あんた、ここが奇麗になってればいいんでしょ!」「あ、ああ、そうだけんどよ・・。」「だったらつべこべ言わずに早く仕事に行きな!」こんなやりとりが夫人と旦那との間であったのだろうか。洗濯に関する人々の生活風景が、時代と洋の東西を問わずさほど変わらないことを想像させる、なんとも可笑しく興味深いエピソードである。 |
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さて、今回オーダーしたデタッチャブル・カラー・シャツは、ロングスリーヴ、フレンチ・カフのクレリック仕様とした。カラーはラウンドカラーとレギュラー・カラーを選択。ラウンド・カラーの襟の丸み具合と、レギュラーカラーの微妙にカーブしたラインが、良い雰囲気を醸し出している。 |
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生地は英国Thomas Masonのデッドストック。上質なコットンを使用した、トリプル・ストライプのもので、破線上にブルーが三本平行に走り、その三本のブルーの破線と破線の間は細かい無地の織加工が成された、大変凝ったつくりのもの。 |
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カラーはネックの前部中央と後部中央にそれぞれ1個ずつ付いたスタッズで留める仕様。クラシカルなディティールと、丁寧に仕立てられた質感が素晴らしい。 |
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タイをあわせてみた。ラウンドカラーには、ポルカドットのクラバットをあわせ、よりレトロクラシカルな雰囲気を出してみた。 |
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レギュラーカラーに変えたときは、タイをカラーバーで留めてよりクラシック・モダンな雰囲気を演出。 |
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一方のロングポイント・カラー・シャツ。 (アイテムの出自は当サイト内Column 4.をご参照のこと) こちらの方も、素晴らしい仕上がりであった。 |
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ロングスリーヴ、フレンチ・カフ仕様の シーアイランド・コットン・ロイヤルオックスフォード・シャツ。 バリモア・カラー(ロングポイント・カラー)はこのスタイルの定番ともいえるスタイル。 |
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こちらも袖はフレンチ・カフでお願いした。 |
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生地は柔らかく上質な質感が有名なシーアイランド・コットン(海島綿)を使用した、ロイヤル・オックスフォード。西インド諸島海島綿協会(=WEST INDIAN SEA ISLAND COTTON ASSOCIATION)のタグが付けられ、その下に
SAVOY dressmaker の「S」のイニシャルが刺繍されている。 |
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襟の美しいラインに注目。軟らかい質感の素材と、美しいラインが織りなした絶妙なハーモニー。見ていて溜息が洩れるようなラインである。 |
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遠目にはソリッドに見える、細かい柄の入ったライトブラウン・ゴールドのクラバットを添えて。 |
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今回あわせてみた小物たち。シャツにあわせる小物も、是非こだわって選びたいもの。カフリンクスはいずれも1930年代のアンティーク。カラーバーは沖坂氏から個人的に譲っていただいたもの。クラバットはいずれも SAVOY dressmaker のもの。 |
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