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17th July 2006 )






2006年7月15日〜17日に開催された、SAVOY dressmaker の展示&オーダー会に伺った。今回はその時の様子をお伝えする。


展示会場のメインディスプレイ。
トルソに着せたゲージ見本、クラバットのサンプル。



沖坂氏がわざわざ英国から取り寄せたという本格的なトルソに着せたパターンオーダー用ゲージ見本。ウエストのシェイプの出具合は素晴らしい。いらっしゃった方の中には後ろをピン留めされていない状態での、ビスポークのようなラインの出方に驚かれる方もいらっしゃった。


ラックには完成サンプル見本とゲージ見本、
そして現在ストックしている秋冬物の生地が掛けられていた。

春夏物の生地も何着かストックが展示されていた。いずれもモヘアのもので、現代ではなかなか使用したり見かけることのなさそうな生地が厳選されていた。一番上のグリーンの生地は縦糸と横糸の色味が微妙に違うもの。その下のグレイは正統派のチャコールグレイ。その下のブルーの生地は細かいオルターネイトストライプで30s映えする一枚。一番下は画像では判りにくいがとても夏のリゾート地が似合いそうなライトブラウン。薄いブラウン系のコンビの靴に合わせたくなる色であった。実は他に個人的には最も気になっていたネイヴィのストライプがあったのだがこれは早々にオーダーが入っていた。右画像はクラバットのディスプレイ。今回はドットとピエ・ド・プル(ハウンド・トゥース)の2柄をそれぞれ2色展開。ドットは永遠のベーシック柄ということもあり、人気柄で既にオーダーが入り、品薄とのこと。ハウンドトゥースはあまり見かけない大柄のものだがこれが意外に締めてみるとVゾーンに映える。

今回のクラバットはいずれもジャカード織に。SAVOY dressmakerのタイは、1920〜40年代にあった三ツ巻仕様をベースにしているため、慣れない方は最初ディンプルをつくるのに四苦八苦するが、ジャカード織のタイプは生地にコシがあり、ディンプルもつくりやすくなっている。


パターンオーダーシャツのサンプル。シャツは以前から希望が寄せられていたが、イメージ通りに仕上げられる職人がなかなかいなかったとのこと。今回のファーストサンプルは、当時のドレスシャツでしばしば見かけられたプルオーバー仕様に。なかなか心憎い沖坂氏流の「粋」を感じる。もちろんフルオープンのものもオーダー可能。希望がある場合、ネームは左下に入れられる。
シャツ生地も各種展示されていた。
右のブルー系統は早々に発注が入り、品薄となりそうであった。


ライターであり、嗜好品研究家の肩書きももつ井伊正紀氏も忙しい中、
当日別件であったプレスパーティーの合間をぬって駆けつけていただいた。
しばし談笑の二人。


ダブルブレステッドのサンプルのガイダンスに聞き入る井伊氏。
当時のスタイルに倣ったアルパカの裏地。ザラっとした触感が独特のもの。
フルオーダーに使用されている、本バス芯。


当時の資料を見ながらの服飾談義にも熱が入る。
いらっしゃった方々も、なかなか見られない資料を
食い入るように見入る。





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