( 23rd July 2006)



2006年7月15日、当サイトとしては初めてのオフ会を実施した。日付の決定が急だったこともあり、参加される方が少人数となってしまったが、今回はその模様を掲載する。


今回お集まりいただけたのは、leo氏、hasem氏、ぽっぽ氏、そして沖坂氏と私の計5名。
少人数でありながらもそれだけに内容の濃い服飾談義の場となった。
皆様沖坂氏とは面識があり、またお互いも以前お会いしている方もいらっしゃったため、また当サイトの掲示板でもお話をしたことがあることも手伝って初めてのオフ会といった風情は殆どなく、まるで旧知の者同士で会っているかのような空間であった。





leo氏。
30s40sの英国ヴィンテージスタイルに留まらず、幅広い服飾、そして靴や時計に関する造詣の深い方。



hasem氏。
特に懐中時計の知識豊富な青年。紳士服のパーツの成り立ちや歴史的な背景について熱心に語る姿が印象的であった。



ぽっぽ氏。
掲示板での印象よりも、寡黙で柔和な雰囲気の紳士。
今回靴の貴重な資料をご紹介いただいた。



参加された面々の話に聞き入る沖坂氏。
20数年来に渡って英国紳士服を見てきた氏の創る服、そして氏を慕う人間は彼のカスタマーに留まらない。今をときめく若きテーラーやデザイナーからも本物を知る重鎮」としてリスペクトされているのは、意外と知られていない事かもしれない。


ぽっぽ氏が往年のG.RODSONの商品カタログを持ってこられた。ここは当サイトでも以前ご紹介しているとおり、往年のハリウッド俳優が履いていた靴を再現することで有名だったメーカー。盛り上がる面々。洒落者のleo氏はこのカタログに掲載されていたうち二足を所有。私がDressingコーナー内で紹介している一足も載っていた。ちなみにこのメーカーを当時立ち上げたGERALD.SENEは現在では自らの名前のブランドの靴を日本でも展開している。

以下は当日参加された方々の装い。
  
左からleo氏、hasem氏、ぽっぽ氏。
●<左>leo氏は流石このスタイルのキャリアを感じさせる装い。ジャケットはドレーパーズベンチ。シアサッカーでシングルブレスト2ッ釦という、サマーリゾートの雰囲気に溢れた一枚。これに白のロングポイントシャツはなんと氏の妹さんによる「ハンドメイド」、トリコロールのタイはオールドハットで購入のヴィンテージ。これをヴィンテージのカラーバーとタイバーで留めている。トラウザーズはブルーグレイの色味が素敵なフレスコと思しきものをあわせてらっしゃった。
●<中>hasemさん着用のスーツは、SAVOY dressmaker でオーダーしたパターンメイド。シングルブレスト・ピークドラペルの3ッ釦。ロングポイントのシャツにネイヴィの無地のタイをあわせている。「タイはドットか無地が殆ど」という長身のhasem氏は30sの装いもくどくならずにサラリと着こなしているのが印象的。

●<右>ぽっぽ氏はカジュアルな装いで登場。ネイヴィのポロニットはジョン・スメドレーのもの、これにデコ調のスカーフを巻き、トラウザーズは往年のオックスフォード・バグズばりに太いバギーパンツを着用。30年代40年代のリゾートスタイルを現代風に解釈したかのような装いが新鮮であった。
  
さて、各氏の足元に目を移してみよう。
●<左>leo氏の靴はエドワードグリーン。シングルモンクストラップのブラウンカーフ×オリーブグリーンのキャンバスのコンビネーションは夏らしいイメージのする一足。

●<中>hasem氏の足元には数年前にドレーパーズベンチが英国アルフレッド・サージェントに別注した、ネイヴィ×ホワイトのコンビネーション。ネイヴィ部分はカーフ、ホワイト部分はキャンバス製で、これも夏らしい雰囲気に溢れた一足。
●<右>
ぽっぽ氏が足元に合わせたコレスポンデントシューズはなんと約20年前のロイド・フットウエアのデッドストックを幸運にも入手できたものとのこと。ブラウンカーフとホワイトヌバックのセミブローグ仕様は、メダリオンの雰囲気が素晴らしい逸品。ファクトリーはCrockett&Jones製とのこと。
  
さて、続いては各氏の時計も拝見させていただいた。
●<左>leo氏の時計はアンティークウオッチマニア垂涎の逸品とも言える、1940年代のROLEXオイスターパーペチュアル、通称「バブルバック」。4時位置のインデックスが「W」ではなく、「T」を4本並べてある表記が何よりもユニークな特徴の逸品。

●<中>hasem氏の時計はアンティークの懐中時計。1720-30年代に、ロンドンのR.Williamsonという時計師が作ったものだそう。この当時は現代のように時計メーカーというものがなかった時代で、時計師の名前が入っているのが一般的だった。6時位置に日付表示があり、美しい音色で鳴るアラーム機能も付いた、素晴らしい逸品。氏はこれを普段日常で使っているというから、この時計の精度の高さ、つくりの素晴らしさが窺える。
●<右>ぽっぽ氏の
時計は1950年代のMIDO社製MULTIPROOFオートマティック。「DE FRECE」というショップ名が入ったショップウオッチで、フェイスには「DE FRECE」と「MULTIPROOF」の文字が2行で書かれている。アラビア数字の書体の雰囲気がアジのある一品。

※実は後で気付いたのですが、当日参加されたみなさん全員が帽子を着用されていた。画像を押さえていなかったのだが、leo氏は英国Christy'sのオプティモのパナマ、hasem氏はレジメンタルのリボンが巻かれた、ボーターハット調のパナマ、ぽっぽ氏はドレーパーズベンチによるエイトピースのサマーハンチング、と頭から足元まで、各氏こだわりのある装いであった。


ということで、ざっとオフ会当日の模様をお伝えした。やはり参加される方のそれぞれのこだわりを垣間見ることが出来るのはとても楽しく、また参考になるものであった。次回開催は秋の予定。その際は当サイトでも告知いたします。今回お会いできなかった方々、ご興味のある方は是非ご参加くださいませ。





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